舌下免疫療法

アレルゲン免疫療法とは

減感作療法ともいわれ、アレルギーの原因であるアレルゲンを少量ずつ身体に投与することで、アレルゲンに体を慣らして症状を抑える治療法で、現在のところアレルギーを完治させ得る唯一の治療法です。 また完治しなくても症状を抑え、薬の量を減らすことができます。舌下免疫療法はアレルゲン免疫療法の一つです。

舌下免疫療法

舌下免疫療法は、従来行われていた皮下注射による免疫療法とは違い、少量のアレルゲンを舌の裏に入れてしばらく保持するだけですので、はるかに副作用が少なく、痛みも伴わない治療法です。
また、2回目以降の投薬は家でできますので通院も月に1回程度でOKです。 当院では、スギ花粉症の方にはシダトレン(鳥居薬品)、ダニアレルギーの方にはミティキュア(鳥居薬品)による舌下免疫療法を行っています。

誰でも治療を受けられるの?

対象となる患者さんはダニ、花粉または真菌が原因となるアレルギー性鼻炎の患者さんです。
薬や手術加療で十分なコントロールが得られない方や、薬の減量を希望される方も適応となります。
年齢はシダトレンは12歳以上、ミティキュアは平成30年2月より適応年齢が引き下げられ5歳以上から治療可能となりました。
但し下記に該当する方は治療に際し注意が必要となりますので、受診時に治療を行うかどうか相談をさせていただきます。
・重症の気管支喘息の方
・高齢者
・妊婦、授乳中の方
・抜歯後、口腔術後、口腔内に傷・炎症がある方
・重症の心疾患、肺疾患、高血圧がある方
・全身性ステロイド薬の治療中の方
・非選択的β遮断薬、三環系抗うつ剤、モノアミンオキシダーゼ阻害薬を服用中の方
・悪性腫瘍、または免疫系に影響を及ぼす全身性疾患を伴う方

スギに対する治療薬「シダトレン」について

シダトレンは1日1回、毎日服用します。
舌の下に薬液を入れて、2分間保持して、その後飲み込みます。
飲み込んだ後、5分間はうがいや飲食を控えます。
他の人に飲ませてはいけません。
勝手に中止してもいけません。
冷蔵庫で保管が必要です。

シダトレンの種類
少しずつ濃度を増やして内服するため、濃度の違う3種類のお薬があります。
増量期はまず1-7日用の青いボトル(写真左)を使用して、1週間後から8-14日用の白いボトル(写真右)を使用します。

シダトレン増量期

ボトルにスプレーのノズルを装着して、下図のスケジュールで投与します。

シダトレンスケジュール

15日目からは維持期となり、毎日同じ量を数年間投与します。

シダトレン維持期

維持期は定期的に受診して、3年以上継続することが推奨されています。
また、シダトレンの舌下錠タイプの薬剤がすでに開発されており、近々処方できるようになる予定です。

ダニに対する治療薬「ミティキュア」について

ミティキュアは1日1回、毎日服用します。
舌の下に薬剤を入れて、1分間保持して、その後飲み込みます。
薬剤はすぐに唾液で溶けてなくなりますがすぐに飲み込まず1分間保持します。
飲み込んだ後、5分間はうがいや飲食を控えます。

ミティキュアの種類
投与開始1週間はミティキュアダニ舌下錠3,300JAU(写真下)を1日1回1錠服用します。

ミテキュア増量期

投与2週目以降はミティキュアダニ舌下錠10,000JAU(写真下)を1日1回1錠服用します。

ミテキュア維持期

副作用について

服用後に副作用が現れることがあります。
特に…
・服用後30分間
・服用開始から1か月間
・スギ花粉飛散期
は注意が必要です。
主な副作用は、局所の反応として口の中のかゆみ・腫れ、唇の腫れ、のどの刺激感などがあり、
局所以外の反応として鼻炎症状や蕁麻疹、目のかゆみ、頭痛といったものがあげられます。
ごく稀ですが、急激にアレルギーの全身反応を伴うアナフィラキシーが起こることがあります。
舌下免疫療法に興味がある方、詳しく話が聞きたいという方は来院時にお尋ねください。